Lots of oil leaks

こんにちは

今日はこちらのお話から

H末君のXL883L、年式は2011年

今回はオイル漏れの修理とタイヤ交換でご入庫頂きました


まずはロッカーボックスからのオイル漏れ

このエンジンではよく見かける光景です



セルモーターも油まみれ

シリンダーヘッドの汚れ方を見ると随分と前から漏れていたようですね



エンジンオイルのドレンを抜いてみるとオイルが一滴も出てこない



クランクのシールからプライマリーにエンジンオイルがリークしていないか念のため確認します


オイルの油圧を検知するプレッシャースイッチも故障していました



警告灯が点かないのでH末君もオイルが無くなっているのに気が付かなかったようです

もう少しでエンジン壊すところでしたね



各部の消耗品など修理していきます



まずは劣化していたマニホールドのシール交換





次にロッカーボックスのガスケット交換



普段ショベルヘッドを触っているのでとても簡単に感じます



油圧が低下していたので念のためシャフトなども確認しておきます



次はフロントタイヤの交換



作業が終わってエンジンをかけようとすると何かがショートした様子

原因はバッテリー端子の緩み

接触不良を起こしたまま走行していたようでバッテリーの端子部分が溶けていました



社外品の安いバッテリーを使うのは悪いことではありませんがサイズなどが合っていない場合走行中に端子が緩むことがあるので定期的に増し締めをしてくださいね

一通りの作業が終わりエンジンを始動してテストライドへ

オイル漏れは止まりましたが油膜切れを起こしたシリンダーから少し異音が出ていました、残念

時機を見てまた修理しましょう



次はM好さんのFXE

トップエンドを組みあげたもののちょっと違和感のあるアイドリングとエンスト

点火タイミングやプッシュロッドの張りなど自分が作業したところをもう一を見直します



原因はどうもキャブレターにあったようです



76年から78年まで使用されている初期型のケイヒンキャブレター

スロージェットは#88、メインジェットは#175

カタログ上は標準装備のようですがどうも燃料が濃すぎる感じ

余計な空気の吸い込みなどが無いか燃料の通路を確認しておきます



小さな穴をあけて上部のキャップを取り外します



キャブレターのバタフライが開くごとに燃料の供給量を増やす4つの穴

特に加工した形跡はなさそう





キャップを元に戻す前にあけた穴をハンダで塞ぎます





圧入してシール材を塗ったら修復完了



結果的にスローとメインのジェットを変更して症状は改善しました

取り付けたのは#72と#175

アイドリングも500回転以下まで粘る仕上がり、良い感じです



おそらく#75と#165で丁度良いかと思うので次回再調整してみたいと思います

アイドリングの動画はこちらから

次はI上さんのWLA



10年以上置きっぱなしだった車両なのでまずは各部の状態を確認します



ガソリンが入ったままで放置されていたタンクはなかなか厳しいですね

穴が空いてなければいいのですが



キャブレターもオーバーホールが必要ですね



スクリューがみんな固着していました



キャブレターはリンカート製

WLAに標準で装備されているM88ですね

ちなみに僕のJDは同じような形ですが一つ前のシェブラー製



こちらはマグネトー

点火系の部品ですね

テストしても全く火が飛ばないのでこちらも分解と修理が必要



燃料と点火

それぞれに不具合があるので順番に修理していきたいと思います

まずはタンクのサビ取り



1週間サビ取り剤を入れて放置したタンク



1日かけて取り出したタンク内の錆、1キロ近くあったのではないでしょうか



これでもまだとり切れないのでもう1週間つけておきます

この車両はちょっと時間がかかりそうですね、がんばります



こちらはM山さんの79年FXS

急にクラッチが切れなくなったので原因を調べます



不具合のあった部品はトランスミッションの中でした



プッシュロッドに取り付けされているベアリングの破損



こちらもオイル漏れが原因で起こった故障ですね



ミッションオイルが減って乾いたまま回転を続けていた小さなベアリング

中のニードルが擦り減って全部無くなっていました



ベアリングがうまく機能しなかったせいでプッシュロッドの先端も随分と減っていましたね



今回はプッシュロッド、ベアリング、アジャスタースクリューをすべて交換しました



新しいガスケットとサイドカバーを組んで修理は完了


ちなみにクラッチの作動不良には以下のような初期症状があります

➀クラッチレバーの遊びが増える→ワイヤーの切れはじめ、今回のようなベアリングの破損

②クラッチレバーの遊びが減る→クラッチディスクの摩耗

③久しぶりに乗るとニュートラルが出にくい→クラッチディスクの張り付き

などなど、一部ですがご参考までに

さて

マフラーを外していたのでついでにエンジンオイルの漏れを修理しておきます



これはエンジンのトップエンドへオイルを送るためのオイルライン

上下のスリーブが切れていたので新しいものと交換します



ひとまず普通に走れるようにはなりました

ミッションのオイル漏れの修理もお早めにご検討ください

ご依頼ありがとうございました


次は継続検査でご入庫頂いたO塚さんのFXSTC

年式は1994年



これもまたオイル漏れ

今年の夏はオイル漏れの修理が多いですね



O塚さんが当時新車で購入したこのソフテイルカスタム

27年目にして初めてのガスケット交換

なかなか頑張ったと思います



プッシュロッドカバーとリフターブロックのガスケットも新しくしておきます



継続検査の整備で灯火類を確認してみると

ブレーキランプとスモールランプがどちらも点かない

接触不良を起こしてソケットが溶けていましたね


使える部品はできるだけ修理します



最後にトランスミッションのサイドカバーを開けて古くなったクラッチケーブルを交換します



今回もいろいろとご依頼いただきありがとうございました

次回は足回りを中心に整備しましょう



こちらは先日ご納車した1981年のスタージス



ご納車おめでとうございます

帰路の途中でさっそくいろいろあったようですが是非可愛がってあげてください



最後にご成約車両のお話

1976年のFLH

イメージされていたご希望の車両が用意できてよかったです

ご納車まで今しばらくお待ちください



こちらは1982年のFXWG ワイドグライド

僕の父親が30年前に陸友モータースで整備していた車両ですね

じっくりと仕上げ直してみたいと思います



今回はいろいろな年式の車両を触らせてもらいました

1942年から2011年モデルまで

ハーレーダビッドソンというブランドが好きな僕としてはとても貴重な体験をさせてもらっている気がしますね

ではまた

在庫車両

1977年 FXE Super Glide



8月末の入荷予定となります

※お探しの車両がございましたら是非一度ご相談ください
※ご購入前は必ず車両のご確認をお願いします
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Good Old Days
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