4-Speed Transmission

こんにちは

今日はこちらのお話から

福生市からお越しのT川さんのFLH

年式は81年、AMF最後のモデルですね

この日ご依頼いただいた内容は...

始動不良、アイドリングが不安定、吹きっ返しや中速での息つき、などなど



馴染みのあるステッカー

陸友から納車された1台のようですね



さっそく各部点検していきます

点火時期、ポイントギャップの調整、プラグ交換

ショベルヘッドは適度な遊びと全体のバランスがとても大切です



キャブレターのオーバーホール

加速ポンプからの燃料の出が少なかったですね、スロージェットも小さすぎたのでサイズアップしました



マニホールドのシールやプラグワイヤーも交換してテストライド

それなりによく走るようになったのではないかと思います

ご依頼いただきありがとうございました、駆動系や足回りなどもまたご相談いただければと思います



さて

次はO家君のFXSB

今日のブログはちょっと長めです


前回プライマリーを組んだところで見つかった不具合

クラッチのシェル(リングギア)とスタータードライブが干渉してる

シェルの溶接が割れていたのはおそらくこの干渉が原因ではないでしょうか



もう一度各部測定しながら原因を特定していきます





測定と分解を進めること数時間



原因はおそらくあの部品



トランスミッションを車体から取り外します



この中



さらに分解



ガタガタに緩んでるロックナット



不自然な隙間



たどり着いた原因は



ここ

メインシャフト、目視では分かりにくいと思いますがテーパー部分が痩せていました



新しいシャフトを取り寄せて長さを比較します





4速ミッションのメインシャフトは2種類

末尾が79か80

1㎜単位で各部の寸法が異なります





年式に合ったシャフトをケースに仮組して構成部品のセット位置を確認します



クリアランス取れましたね

シャフトのテーパー部分が減っていたので今回はクラッチのハブも一緒に交換しました



クラッチのハブを固定するロックナットのオーバートルク(締めすぎ)が事の発端だったようですね

一先ず原因がはっきりして良かったです



せっかくここまで分解したのでトランスミッション全体をリビルドしておきます



まずメインドライブギアの交換



新しいベアリングを圧入します





次にメインドライブギアのブッシュ交換、今回はイースタン製の物を組んでみます



圧入したらホーニングとラッピングで内径をシャフトに合わせていきます



測定とホーニングの繰り返し





0.03㎜まで取れたらあとは手作業でラッピング



0.04㎜のクリアランスが取れたところで終了、交換したシャフトはラッピング用のツールとして使用します



次はケースのメンテナンス



ドレンボルトの修復、中のスレッドは半分無くなってましたね



オリジナルのドレンボルトに合わせてリコイルで修正します



スタッドボルトのシーリング作業

ケース内まで貫通しているスタッドボルト、油漏れを防ぐためシール材を塗って組みなおします



準備完了



サイドカバー側のベアリングも交換しました



こちらはカウンターシャフト



左右から圧入されている2つのベアリングを交換します





シャフトは表面が一部剥離していたので新しいものと交換しました





オイルシールの取付



もう一度プライマリーまで仮組してクリアランスを確認しておきます



次はトップカバーのメンテナンス



分解の途中でポロリと折れるボルトの頭





このタイミングで折れてくれて良かったです



噛り付いたボルトを抜いて下穴をリコイルで修正します



分解時に穴をあけて取り外したトップキャップはもう一度穴を埋めて再利用します





ついでにお化粧程度の塗装をしておきます





アライメントツールでシフターフォークの位置を確認



リンクのスリーブも新しくします、遊びが多すぎるとせっかく仕上げたミッションの動きも台無しです



サイドカバーのメンテナンス



アームの高さを合わせるワッシャーが入っていませんでしたね、気が付いて良かった



出来上がり

久しぶりのミッションのメンテナンス

楽しませていただきました



車体に戻す前にフレームの修理

オイルタンクを固定するラバーブッシュの取付穴



オーバーサイズの穴を開けてナット止めになっていました



フランジナットを溶接して元に戻しておきます



塗装して元通り

でも真っ黒でよくわかりませんね



スタッドボルト付きのブッシュを固定して出来上がり、すっきりしました



トランスミッションを車体に戻していきます



クラッチハブの固定位置を決めるキー

新しいものはいつもサイズが合わない



研いで寸法を合わせます

無理に圧入するとメインシャフトやクラッチのハブを壊します



順調



ぶつかっていた2つのギアも離れましたね





ようやく駆動系が完成



次回はハーネスの修理とエンジンまわり

この車両...まだまだ何かが起こりそうな予感

ではまた

在庫車両

1972 FLH



Coming soon...

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